ゴールドのレース、オーガンジーオーヴァースカート、滑らかなサテンシルク、
生地合わせと刺繍柄合わせに凝って、つくりと縫製に手間と時間をかけた、
「カサブランカロワイヤル」という名前の、ハイウエストビスチェワンピースをご紹介します。

お仕事で色んな国に行かれるMaiさんは、モロッコが大好きで、
とくに、カサブランカとマラケッシュの街がお好きとのことでした。
カサブランカであれば白と金、マラケッシュであれば生成りと金、
生地の色合わせを一緒に悩んだ結果、テーマを前者に決めました。
金色のレースとシャンパンゴールドのサテンシルクを使った、
個性的なデザインに、ウェディングとしてのフォーマル感をも取り入れるため、
最初ラフデザインでは、切り替え下のサテンラインが太めでしたが、
本仮縫いでの確認後、Maiさんのご希望でもっと細くし、背中を大きく開けることに。
体への接地面積が減るほど、ビスチェは下がりやすくなります。
またお顔や頭と、全身とのバランスを考えてみても、ドレスデザイン的にも、
切り替えラインは細くされない方がよいのではと、当初は説得を試みました。

けれど、ご持参のアクセサリーに象徴される、Maiさんの強い個性を理解するにつれ、
彼女のご意向に従って変更をし、ドレスをおつくりしようと思うに至りました。
岡山生まれで東京育ちのMaiさんは、古きにも新しきにも、文化への造詣が優れて深く、
世界観の広い彼女は、ウェディングの粋に収まり切らない、才能と資質をお持ちでした。
私たちは寧ろデザインよりも、アトリエでの仕事に重点を置かせていただきました。
アクセサリーの文様に合わせ、スカートのBC(後中心)部分に、
アクセサリーを上下反対にしたような、レースモチーフデザイン刺繍をしました。
ベルト部分やスカートFC(前中心)の直線的に分かれたラインに、
ネックレスとお揃いの、ブレスレットのラインをリンクさせて。
オーヴァースカートの分かれた部分から、サテンシルクにモチーフ刺繍された、
生成りレースが覗いて見えて、ネックレスのラインにつながるように。
金レースは金糸で刺繍をし、切り替えベルトの中央部分には最終的に、
金糸入りレースと金の装飾を施しました。
身頃のオーガンジー下の、金レースモチーフを透かし見せる、難しい仕立てです。
落ち着いた金色のメタリックリボンで縁取った、レース刺繍マリアヴェールを合わせて。
クラシックな会場に敷かれた、ボルドー色の絨毯に合う、ドレスコーディネート。
ヘアメイク、お花、会場での打ち合わせも順調に、迎えられたお式当日の写真は次回。