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2007年7月

2)結婚式と葬儀屋

コルレオーネ・ブライズ第二回である。

「ゴットファーザー」では結婚式のシーンが都合2回ある。

2回目が前回ご紹介した、シチリア島での三男マイケルの結婚式なのだが、

1回目は、映画冒頭の娘コニーの結婚式である。

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それでもって、この映画のクライマックスは、生まれてきたコニーの子供の洗礼式である。

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ということはつまり、結局のところ、この血まみれの映画のほぼ全編が、

結婚と出産と洗礼の間に存在しているのである。

大変秀逸な構造であるが、さらに秀逸なのは、

冒頭の結婚式のさなかに、復讐を依頼する客が来ていることである。

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葬儀屋のボナッセラである。

娘に暴力を振るった男が、裁判で執行猶予がついたことに我慢がならず、

ゴットファーザーに復讐を頼みに来たのである。

まったくもって、縁起でもない客だが、

しかしこれは、実際ブライダルの現場に居るわれわれにとっては、

驚くほど的確な、物語の作り方なのである。

時間には二種類ある。「ハレ」と「ケ」である。

「ハレ」というのは、たとえば「晴れ着」とかいう使い方がされるが、

生命が動く、特別な時間のことである。

お正月や、祭りの時間がそれである。

逆に「ケ」というのは、退屈な日常の時間のことで、

この時間の中では、生命はあまり動いていない。

それで、以下少々オカルトめくが、夏だからまあ書いてもいいだろう、

結婚式を控えたカップルの親族知人が、事故や病気に会う確立は、

どうも相当高いのである。これまた縁起でもない話だが。

結婚は新しい生命を生む行為だから、

その生命の動きの分は、かならずどこかに波及する。

そして波とは、つまり山があって、谷があるということである。

新郎新婦が山ならば、周りに谷が発生するであろう。

そのことを統計的に証明するだけのデーターはないけれど、

われわれの実感として確実に感じられることである。

激しく、劇的に波打つ「ハレ」の時間には、

全ては見境なしに、委細かまわず波打つのであって、

挙式を控えたカップルの皆様は、どうかご注意いただきたいのである。

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混合ヘッドドレス

7/13現在表紙に使っている、

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のお写真ですが、

こちらの花嫁、

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のヘッドドレスをドレスの上に置いて撮影したものです。

慎重にご覧頂けた方には、

生花とシルクフラワーを取り混ぜて組んでいるのがお分かりになったと思います。

生花は美しく、存在感がありますが、

重く、頭に取り付けるのは難しいです。

それで、シルクフラワーと絡めて、

シルクフラワーのワイヤーで頭に取り付けて、

自在なコーディネイトをしようという作戦です。

エル・スールさんがその日搬入してくださったパーツ、

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かなり多めですが、使いやすいものを選別するためには、

これくらい必要になります。

これを、

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挙式当日BCが手で組んでゆきます。

コーディネイト、髪型、ドレス、すべてを把握した上で、

それらにふさわしい造形をしてゆくのは、かなり大変ですが、

頑張った甲斐はあるもので、

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取り付けやすく、見栄えも良いものが出来上がります。

ヘッドドレスひとつでこれほどの手間をかけるのは、

いささか大げさにも思えるかもしれませんが、

顔まわりはいくら凝っても凝り過ぎということはありません。

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当日撮影される写真は、

「バストアップ」つまり胸から上の写真が半分くらいになります。

それにゲストの方々も、休日をつぶして参加いただいて、

ほとんどの時間、新郎新婦の顔を見て過ごされるわけですから、

これくらいはしても良いというのが、Siestaの考え方です。

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ちなみにこちらの花嫁、

http://www.siesta-dress.com/art/kag/g1-3.html

の花嫁の、お姉さまでした。

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1)画像も場面も高コントラスト

このカテゴリー、「コルレオーネ・ブライズ」は、結婚式にかこつけて、

私、茂桐が好き勝手に自分の書きたいことを書く欄である。

一応業務スペースであるから、必要最低限の範囲で、

内容を結婚式に関係させる予定、ではあるのだが、

あくまで必要最低限の範囲であって、

顧客およびスタッフからのブーイングから身を守る以上の関連づけではありえない。

さて、カテゴリーの題名の由来であるが、

みなさんは「ゴットファーザー」という映画をご覧になったことはあるだろうか。

映画史上最高傑作を10本挙げろと言われれば、どうしたって10位以内に入り込む、

それくらいの名作である。多分アメリカでは1位になるのだろう。

是非鑑賞をお勧めする次第だが、

(amazon ゴットファーザー)

それはともかく以下の写真をご覧あれ。

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シチリア島での、主人公マイケル・コルレオーネの結婚式である。

恐ろしくスペース的に厳しい挙式会場ではあるのだが、

その件はひとまずおきます。

マイケルは、(マイケルと言うくらいだから)、

元来アメリカ人である。

彼は直前にニューヨークで、敵対するマフィアの一味の脳天を、

ピストルで至近距離からぶち抜いてしまい、

警察から逃れるために父の故郷のシチリア島に逃げていたのである。

(ではなぜその父がシチリアからニューヨークに渡ったのかといえば、

そのまた父親がシチリアのマフィアに殺されたから、

12歳の時に単身ニューヨークに逃げたのであって、

となればシチリアの安全性については、

健全な類推能力さえ働かせれば、

導き出される結論はおのずと明らかだろうと思われるのだが、

その件もひとまずおきます)

そのシチリアでマイケルは地元の娘に一目ぼれをして、

強引に結婚になだれ込んでしまう。

上記の写真写真は挙式風景だが、

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こちらは続く披露宴でのダンスシーン。

なんだか大層幸せそうである。

が、挙式終了後、幸せな新婚生活が始まったばかりだというのに、

花嫁は自動車に仕掛けられた爆薬

(無論、マイケルを殺すために仕掛けられたものだ)に、

不運にも若い命を絶たれてしまうのであった。

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木っ端微塵とはこの事である。当然マイケルは打ちひしがれる。

まことに悲惨極まりない。

「だからいわんこっちゃない、きみら一族には学習能力はないのかね」

とも言いたくなるが、その件もさらにひとまずおいて、

このシーンを客観的に考えれば、

以下のようになる。

前後の陰惨な殺しの場面と、間に挟まる幸福な結婚のシーンは、

強いコントラストを描くために、大変効果的なのである。

おそらく原作者マリオ・プーヅォは、

マフィア小説の陰惨さを表現するために

ことさらに恋愛シーン、結婚シーンは幸福に描いたのであろう。

いわば結婚式は「ダシ」なのである。

そして原作をほぼ忠実に映画化したのが、

フランシス・コッポラ監督だが、この男がまたいけない。

後年「地獄の黙示録」で、マネキンを使えばよいところを、

リアリティーがうんぬんと理屈をこねて、実際の死体を並べて撮影してしまい、

全世界から非難を受けたほどの人間である。

やはり、大変幸福な結婚式のシーンを撮影したのみならず、

ここに不朽の名旋律、「ゴットファーザー愛のテーマ」を投入する念の入れようなのであった。

メロディーが美しく、すなわちひと時の恋愛と結婚生活が美しければ美しいほど、

前後のシーンはいやましに陰惨に表現される、

それぞまさに、コッポラの意図したことであって、

この映画はえらくコントラストが高い照明を採用しているのだが、

物語もえらくコントラストが高いのである、

というあたりから話は始まるのだが、

長時間書くのは疲れるので、今日はこれまで。

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