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2)結婚式と葬儀屋

コルレオーネ・ブライズ第二回である。

「ゴットファーザー」では結婚式のシーンが都合2回ある。

2回目が前回ご紹介した、シチリア島での三男マイケルの結婚式なのだが、

1回目は、映画冒頭の娘コニーの結婚式である。

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それでもって、この映画のクライマックスは、生まれてきたコニーの子供の洗礼式である。

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ということはつまり、結局のところ、この血まみれの映画のほぼ全編が、

結婚と出産と洗礼の間に存在しているのである。

大変秀逸な構造であるが、さらに秀逸なのは、

冒頭の結婚式のさなかに、復讐を依頼する客が来ていることである。

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葬儀屋のボナッセラである。

娘に暴力を振るった男が、裁判で執行猶予がついたことに我慢がならず、

ゴットファーザーに復讐を頼みに来たのである。

まったくもって、縁起でもない客だが、

しかしこれは、実際ブライダルの現場に居るわれわれにとっては、

驚くほど的確な、物語の作り方なのである。

時間には二種類ある。「ハレ」と「ケ」である。

「ハレ」というのは、たとえば「晴れ着」とかいう使い方がされるが、

生命が動く、特別な時間のことである。

お正月や、祭りの時間がそれである。

逆に「ケ」というのは、退屈な日常の時間のことで、

この時間の中では、生命はあまり動いていない。

それで、以下少々オカルトめくが、夏だからまあ書いてもいいだろう、

結婚式を控えたカップルの親族知人が、事故や病気に会う確立は、

どうも相当高いのである。これまた縁起でもない話だが。

結婚は新しい生命を生む行為だから、

その生命の動きの分は、かならずどこかに波及する。

そして波とは、つまり山があって、谷があるということである。

新郎新婦が山ならば、周りに谷が発生するであろう。

そのことを統計的に証明するだけのデーターはないけれど、

われわれの実感として確実に感じられることである。

激しく、劇的に波打つ「ハレ」の時間には、

全ては見境なしに、委細かまわず波打つのであって、

挙式を控えたカップルの皆様は、どうかご注意いただきたいのである。

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